団地の展示がある博物館(松戸市)に行ってきた

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松戸市立博物館

「団地が展示物になっている博物館がある」という話はもちろん以前から耳にはしていましたが、場所が遠めなのとコロナということで長らく敬遠してました。今回移動制限の無いGWですし友人のほうからのお誘いもあったので行くことにしました。(私は変わってる人間ですが友人も大概だと思います)

https://www.city.matsudo.chiba.jp/m_muse/index.html

場所は千葉県松戸市ということで片道1時間強かかるので結構遠いです(片道1100円 )。でも府中本町から武蔵野線で最寄り駅の「新八柱」まで1本で行けるので実はラクチンだったり。始発なので行きは座っていけます。

 

大きな市立公園+普通の歴史博物館です

団地が展示してある!というキャッチで説明してしまっていますが、実際のところ「普通の歴史博物館」です。「松戸市」という土地を主軸に旧石器から現代にいたるまでの歴史がなぞられています。旧石器~縄文の遺跡が多いようで、国府・国衙など重たい歴史を持つ府中市と比べると、中世以降はとてもあっさりです。

 

常盤平団地の展示物

「団地の展示物」というより「団地が展示物」です。

上記の「松戸の歴史」を現代までなぞっていくと突然コンクリートの塊に行きつくという面白い構成でこの「常盤平団地」の展示物が姿を現します。団地が本物の素材とサイズで再現されています。なんでベランダが入口やねんって感じですが気にしない

 

常盤平団地は1960年に入居を開始した団地で、車返団地(1975)よりも古い「多摩川住宅(1966)」「府中日鋼団地(1966)」よりもさらに6年くらい古いです。東京に人口が流入していた住宅不足だった時代ですね。

 

間取りは永山団地や車返団地に似ていますが、それらをだいぶ狭くして、1部屋削ったような感じで非常にコンパクトです。

 

たぶん多くの方は古さに関心を持つと思うのですが、私は「豪華だな」と感じます。というのも当時は「憧れの団地」。レコードやテレビ、ソファーなどの設備、百科事典があったり絵が飾ってあったりというところから、これが『豊かな生活』だったと考察できます。

 

北側のひと部屋です。真ん中にある掃除機が良いですね。当時の掃除は「ほうき」で外にほこりを掃き出すことだったのですが、それを団地でやると階下から苦情がきてしまう、だから掃除機が普及したという話があります。

 

キッチン、んーコンパクト!!(狭いとは絶対に言わない)

 

水回り。奥がお風呂で右のドアがトイレ、右手が玄関です。洗濯機置き場はベランダになります。物置もベランダのコンクリに埋め込まれています。

 

団地の象徴である「バランス釜」しか知らない平成生まれの私の目がテンになったお風呂です。1960年となると家庭のお風呂普及率が50%~60%なので贅沢設備だったかと思います。

 

トイレは水洗便所。トイレも掃除機のように歴史を調べると「公団住宅」の文字が出てきて、団地と洋式水洗トイレの深い関係を知ることができます。洋式水洗トイレは当時の最新鋭です。(隅付きタンクじゃないんだけど直圧式?・・・)

 

玄関。

 

北側正面も再現されています。60年代の団地でおなじみのダストシュートが我々の期待通りに姿を見せます。堅牢なコンクリートの塊って感じがいいですね。

 

階段部分。団地住みにとってはあんまり懐かしい感じがしない光景です。室内よりも現代と当時で差が出ないからなんでしょうね。

同伴の友人はみんな多摩ニュータウン育ちなので「○○くんの家じゃん」といった天然なのかdisってるのか良く分からない発言が飛び交います。

 

ちょっと遠いけど面白い博物館でした

団地については上記の「団地の再現物がある」だけになります。歴史を説明するパネルなども一切ないため、興味の無い人は1分で見終わる規模です。(私は15分居座りましたが...)。大きな公園の中にある歴史博物館ですから、団地の展示だけ目当てではなく、古代の歴史とか、公園施設とか、それらも含めて訪れると良さそうです。

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