府中日鋼団地について

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府中市の大規模団地といえば、日鋼団地と車返団地があります。自分は車返団地の民ですが、築年数的に"9年先輩"にあたる府中日鋼団地にも行ってみました。

府中日鋼団地は1966年に建築された団地で、最も駅近の棟だと、府中駅から徒歩17分、分倍河原駅から10分に位置しています。

階段室型の団地だと一般的には5階が主流のようですが、ここには4階の棟もいくつかあります。個人的には珍しいなという感じです。

ちなみに築年数で見ると9年の差があります。
・車返団地:1975年 (2020年現在で築45年)
・日鋼団地:1966年 (2020年現在で築54年)

よって9年古いということになりますが、車返団地が建築された1975年は「建築のノウハウ」が蓄積されている時代でして、それ以前に建築された日鋼団地は機能自体が異なっている部分があります。

一つ大きな特徴が「ダストシュート」です。私は「おーすげー!」という感じですが、団地マニアの方々は「すげぇええええ!!!11」あるいは「見飽きたわー」のどちらかなのかなと思います。

仕組みとしては、1階~5階まで縦の吹き抜け空間があり、そこにゴミをぽいっと捨てると1階に蓄積されて、それをゴミ収集車が収集する、という海外の仕組みを真似たとても先進的な設備になる予定でした

ですが、湿度が多い日本には合わず、ニオイや害虫の被害が出てしまい、使用禁止になった設備です。(団地、ダストシュートと検索すると色々出てきます)。1970年代の永山団地や車返団地にはありませんね。

車返団地のノウハウの1つとして断熱の為に屋根が分厚くなっていますが、日鋼団地の屋根は薄いですね。まだ試行錯誤しながら集合住宅を作っていたんだなという味わい深さ、先輩っぽさが日鋼団地にあります。

さて、府中日鋼団地ですが、築54年ということで建て替えの話が出ています。出ていますというか、ディベロッパー選定や決議投票なども進んでいます。掲示板にも建て替えの情報が載っており「建て替え派」VS 「大規模修繕派」の攻防が見て取れます。不動産屋さんの話によると『この団地は役員の立候補が多く、なりたくてもなれないレベル』だそうです。わかる。

建て替えというと「1000万円程度の家を引き換えに、新築の現代マンションがGETできるぜ」と思われがちですが、持ち出し(追加で数百万払う的な)が発生したり、建築中の住居の確保の必要があったりと、住人にかかる負荷が結構デカいです。特に高齢者にとっては金銭的・肉体的にたまったもんじゃねぇという話で、建て替え決議は難航するのが実情です。ちなみに府中市は建て替え時に「発掘調査」からスタートになりますので仮住まいの期間が長めらしいです。

私みたいに20代の若い身としては「建て替えして新築にしよう!!!」って思っちゃいますけどね。でもローン組んでると持ち出し発生でローン追加でしょうから、全てが簡単に収まるともいえなそうですね。

そういえば府中市が「玉突き建て替え案」など数年前から、特に日鋼団地と車返団地は名指しで議論されていますが、今はどうなってるんでしょうかね、進捗はあったのでしょうか。

車返団地の建て替えは法改正からする必要がありそうですが、駅から5分~10分という団地にしては異例の駅チカ物件なので、いずれは建て替えになるのかなと思います。その時にどうなるか、何年後の話になるでしょうか。

日鋼団地内の並木道

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